大和三山二上山の麓に住んでいて裏山が二上山だとおっしゃるお気楽マダムさんはとっても羨ましい限りですです。叡福寺がワンちゃんの散歩コースだなんて、なんと贅沢なお散歩なのでしょう。 そのマダムが二上山よりも好きだとおっしゃるのが、大和三山なのだそうです。 大和三山とは奈良盆地に浮かぶ畝傍山(199m)耳成山(139m)香久(152m)を総称したものです。 以前大和三山を訪れ、香具山に登った時の頂上から見た畝傍山です。 大和三山の真ん中に平城宮跡があります。 平城宮跡の正面に近い側には耳成山があります。 三山を結ぶときれいな三角形になっています。 「三」が聖数として重んじられていたこともあって、古代人は三山を聖なる存在として崇め格別の思いをよせたのでしょう。 三山には数々の神話、伝説、万葉ロマンがまつわり、山そのものにも謎めいた古代がひっそりと息づいています。 古代史のヒーロー二人に愛された万葉の歌姫 「香具山は畝傍雄々(をを)しと 耳成と相争ひき 神代よりかくにあるらしいにしへも しかにあれこそ うつせみも つまを争ふらしき」 巻1-13中大兄皇子(なかのおおえのみこ・後の天智天皇) 大和三山の伝説をふまえたうたです。 これはあからさまな三角関係の長歌ですね。 たとえば間人(はしひと)皇女をめぐる中大兄皇子と孝徳天皇の争い、 中大兄皇子をはさんだ額田王(ぬかたのおおきみ)と間人皇女の確執などがあります。 もっとも有名なのは額田王を間にした中大兄皇子と実弟の大海人皇子(おおあまのみこ・後の天武天皇)の三角関係でしょう。 額田王は若いころに大海人皇子と愛し合い子供までもうけたのに、後には中大兄皇子と結婚するのです。 これだけなら当時は珍しいことではないが、後年彼女は次のようなやりとりを最初の夫である大海人の皇子と交わしています。 「あかねさす紫野(むらさきの)行き標野(しめの)行き 野守(のもり)は見ずや君が袖振る」巻1-20額田王 「むらさきの にほへる妹を憎くあらば 人妻ゆえにわれ恋ひめやも」巻1-21大海人皇子」 やはりあの長歌は、額田王をめぐる、中大兄皇子と大海人皇子との三角関係を歌ったうたとも考えらますね。 大和三山を見ていると古代のロマンがしのばれますね。 このときばかりは、私も額田王になった気持ちで三角関係を楽しんだりも出来るのです。 もちろん、現実とは全く違い夢の世界の出来事ですが…。(笑) ジャンル別一覧
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